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内部統制監査一般


内部統制監査一般

制度に関するあれこれ。

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現場の悩み - なわ (2008年12月21日 21時34分40秒)

最近もっぱら困っているのが、若手に内部統制評価の基本的な考え方を再確認させなければならないことを改めて知ったこと。

・会計上発生した「エラー」とその原因である「不備」の区別が出来ていない。「XXの計上漏れという不備がありました。」と平気でレポートに書く。統制に何らかの瑕疵があることは確かなのだが、どこにその原因を求めるかは実は難しい。事故は往々にして複数の偶然が重なって起こるものだから、一つの原因に還元することはかえって対策を誤る可能性がある。現実はそれすら出来ていないということになる。

・勝手にあるべき統制を想定してそれがないことをもって不備と決め付けてしまったり、会社に「改善」させたりする。まずは会社がどうやってリスクを軽減しようとしているかを聞き出すことが必要なのだが、それができていない。

これでは現場が混乱する。さあどうする。

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監査の品質とはなんでしょうか - なわ (2008年05月05日 18時51分04秒)

整然と監査が行なわれること?それとも、粉飾をださないこと?いずれもピンと来ませんね。

品質は「よい、わるい」という言葉で指標化されていますが、他の指標はないのでしょうか。粉飾を出したかどうかというのは、飛行機が落ちたかどうかで安全を計るのと同じなので、あまり意味がありません。

  • 品質管理は、工程管理とトレーサビリティと考えると、監査基準で想定されている監査工程が管理され実効ていれば、粉飾は防げるという前提があるのかと思います。 - shibayan (2008年05月07日 21時48分58秒)
  • むしろ、「監査の失敗」がベストプラクティスかと。 - shibayan (2008年05月07日 21時50分14秒)
  • 監査工程から発生する不良が積み重なると監査の失敗になると考えると、監査にリスクモデルにおける仮説検証の積み上げで検証できない領域が不良で、その合計が、いわゆる粉飾や誤謬の許容値を越える場合、品質に問題が生じるということになると思います。 - shibayan (2008年05月08日 13時32分10秒)
  • 私の問題意識−−−−もし監査品質が指標化できれば、逆に最低ラインの品質を維持するために必要最低限の監査工程(手続)を設計しやすくなりますね。そうすると監査人のスキルやスペックに対する要求も明らかになり、監査時間とか報酬の問題も解決されるのではないか−−−−ということです。 - なわ (2008年05月10日 16時09分09秒)
  • 監査は結局は人による判断という部品の積み重ねですから、部品の品質を管理する必要が出てきますね。だから監査品質とは、個々の判断の揺らぎをいかになくすかということになりますね。そうすると判断過程のトレーサビリティとして、監査調書でその判断の根拠となった証拠との関係を明らかにする必要があります。 - なわ (2008年05月10日 16時21分25秒)
  • 品質には通常、客観的品質(測定手段があるもの)と主観的品質(人による感じ方)とがあります。監査における主観的品質とは「投資家が判断を誤らない程度」という言葉に表現されています。しかし、客観的品質についてはよくわかりません。そこは会計が自然科学的測定ではなく社会科学的な測定概念であるため、より多くの人が合理的と考えるかどうかという想定的基準に従って判断することになるので、判断という部品の正邪については、やはり主観的にならざるを得ないからです。 - なわ (2008年05月10日 16時25分25秒)
  • 要求されている品質の内容は、食品、家電製品、社会的インフラなのか等によって違うんでしょうね。 - shibayan (2008年05月11日 11時49分26秒)
  • あと品質は、その有効期間や、社会的要請によっても変わりますが、実は、品質は、それを維持するコストと関係が深いかと。もっといえば、100円ショップのように、製品やサービスの価格は、消費者や利用者が期待している品質に関連しているかと。 - shibayan (2008年05月11日 11時56分16秒)
  • 建築業界で問題になった構造計算は、構造計算のダブルチェックという形で品質管理を強化しましたし、食品等の業界においても問題が起きた場合は、検査ポイントや検査の内容を増加させることで対応することになっています。 - shibayan (2008年05月11日 11時57分50秒)
  • おおざっぱにとらえて、監査が財務諸表に関する仮説検証モデルと考えると、判断の回数(レビューやチェックの頻度)は、監査の品質と関係するかもしれません。1回の仮説検証と10回の仮説検証だと品質のレベルは後者の方がやはり高くなるかもしれません。 - shibayan (2008年05月11日 12時04分08秒)
  • それはそうなのですが、要は食品とか構造計算というのは品質スペックがハッキリしているのですよ。つまり、どうすれば安全かということが数値化、指標化されているからこそ、その達成状況に対するダブルチェックが意味をもつわけです。言い換えれば、ある指標(誤差率)に収まることを目標にできるわけです。監査品質が判断の揺らぎを減らす(ないし一定の範囲に収斂させる)ことだとすると、まず「何を判断すべきか」という品質要求の対象と、「正しい判断」の規準とがはっきりしないと、品質レベルの上げようもありません。逆にやらなくてもいいところに無駄なチェックがかかって、かえって全体としての品質は悪化する可能性があります。 - なわ (2008年05月11日 13時24分52秒)
  • つまるところ、判断とは会計基準に則して処理されているかどうかという指標化されていない規準であり、何を判断すべきかという点については、「虚偽表示リスクのある取引や処理」というこれまた対象があやふやになるような約束になっています。つまり、品質の維持管理が一定スペックを満たすかどうかを管理しているのではなく、管理対象をきちんと把握して管理しているかという点になっているところがポイントでして、そこが、決まりきったことをやる健康診断のスペックと、病気かもしれないという想定を置いて問診、検査などしていき「診断する」こととの違いと同様ですね。だから、対象及び手続とその要求レベル選択に対するプロの判断ということを前提にしなければ成り立たない制度な訳でして、判断規準を明確にしてプロフェッショナリズムを否定すればするほど制度は崩壊していくことになります。 監査ってやはりリスクの認識(想定)と手続の設計がもっとも大事なところで、そこにプロとしての価値がでるので、そこが決まれば、あとは手続をきちんとしたかどうかのモニター、手続の結果検出された事項に対する判断のモニター、という具合に、品質が要求される場所場所(=監査フェーズごと?)によって品質スペックがそれぞれありそうな感じですね。それは調書レヴュという手続の一言に集約できるのでしょうか。もっと時間とか健康とかクライアントとの対人関係など含めたトータルなものだと思うのですが。 - なわ (2008年05月11日 13時32分35秒)
  • 監査法人でISO9000取得したところはあるのかな?品質をどうこう言うのなら、そういったトータルな仕組がないと、曖昧でいけません。もっとも申請して審査を受けて合格しなかったときには、金融庁の検査で指摘事項なしでも、恥ずかしいですね。 - なわ (2008年05月11日 13時44分39秒)
  • 確かに、回数を増やすとしても、どこまでいいのか?また、「やらなくていい」のは何なのか?という点で答えが出しずらいですね。そのあたりは、リスクの認識(想定)と手続の設計そのものをプロ同士が意見しあうしか解決策はないような気がします。その意味では、一体監査だと今後は、監査人とマネジメントが、双方の品質について議論することになるのでしょうか。 - shibayan (2008年05月11日 20時08分14秒)
  • 確かにプロの議論は必要です。しかし品質水準がその都度の議論で決まるとすれば、換言すれば行政は何を根拠に処分を行なうのかが争点になります。そもそも「適正な決算」とはどういうものかの定義が曖昧で、会計上の最も重要な指標である「利益」とは何かが定義されておらずIFRSなどはそれをなくす方向になっているとか、品質の議論の土台が出来ていない部分もあるのではないでしょうか。話が反れますが・・・。 - なわ (2008年05月14日 05時34分11秒)
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内部統制や監査制度にまつわる話 - なわ (2008年04月20日 09時53分06秒)

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