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!オブジェクト
Rのデータはすべて「オブジェクト」という考え方で扱われます。
このオブジェクトという概念は当初はとっつきにくく理解はしにくいのですが、もともと計算機でデータを扱いやすくするための考え方なので、使い方を覚えるとデータの取扱はとても楽になります。
{{include オブジェクトの型}}
オブジェクトにはオブジェクトの属性を示す「型」があります。
例えば、「日付」というデータを扱うことを考えて見ましょう。
表記の方法では、
*2015年1月5日
*2015/01/05
*Jan.05, 2015
*平成乙未年睦月五日
などいろいろと考えられます。文字だけでも、全角半角の違いや漢数字アラビア数字の違いが出ますが、単なる表記の違いにとどまらず、太陰暦やイスラム暦など暦の考え方が異なる場合も想定されます。しかし、ある日時を示すデータであるという意味においては、計算上は全く同じように扱ってもらわないと、計算する上で一々表記の違いに対応しなければならないのは困り者です。
!監査データにおけるオブジェクトの意義
監査人にとってのオブジェクトの意義は、データを一つの塊として扱えるということでしょう。
例えば「決算書」と言った場合に、意図せずして、「会社名」「事業年度」「連単区分」「財務表種別」などを頭に描いています。また、財務表は「表示通貨」「金額単位」「表示言語」などの属性を持っています。損益計算書は、売上高、経常損益、税引前利益などの項目を持っています。
つまり、「某社の売上高を知りたい」と考えたら、普通は某社の決算書を持ってくればよいことがわかりますし、逆に「某社の決算書を見たい」ときに、わざわざ、「売上高と売上原価と・・・とが載っているデータを入手したい」という依頼はせず、決算書という塊で依頼します。
オブジェクトとは、人間が扱いやすいように個々のデータを寄せ集めて塊として定義したものだと考えることにします。