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成長曲線

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成長曲線

財務関連のデータを分析する際は、単純に平均値などを採ることが多いし、まずは概括的に把握するという意味においてそうすべきである。

売上高Yは販売数量Xと販売単価βとの関係で、以下のように直線的な表現ができる。

Y =β・X

しかし、実際のデータを用いて分布図にプロットすると、例えば価格と数量の関係のように、「たくさん売れるときは単価が安くなる」というような現象は普通に見られることだ。例えば、単品では定価で売るが、セット販売だとお得感があり、さらに大口の数量がまとまればさらなる割引があるなどがその典型である。

この場合のX軸(販売数量)、Y軸(売上高)の回帰線は、直線ではなく上に凸の曲線(修正指数曲線)になるだろう。

Y=A−β・exp(-r X)  ただし、β、r >0

Aは販売上限を表す。永遠にものが売れるということはありえないので、いくら値下げしてもこれ以上は売れないというところが限界なので、Aである。

また、建設工事のようなケースでは、その原価進捗がS字カーブを描くことが知られている。これは、着工当初はいろいろな準備等があり、ある程度の進捗度合いまで行くと生産性が安定し、完了が近づくと小規模な手入れが発生するので、作業自体の規模が小さくなるというような型が想像できる。

このS字カーブを表す方法として、ロジスティック曲線やゴンペルツ曲線がある。


Last updated 2015-12-24 | auditR (c) N.Nawata