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BBS-これってキーコン/7

BBS-これってキーコン? > 7

 「会計ソフト」におけるIT専門家と監査人の大きな溝を考えてみると・・・ - shibayan (2008年04月08日 02時47分38秒)

「会計ソフト」は、入力が「仕訳」形式で、簿記原理に従って、残高試算表や貸借対照表、損益計算書を出力するソフトと考えると、それは、

?日付、借方、貸方、勘定科目、金額を格納するデータベースと
?適切に集計をして出力する機能がある、普通のデータベースソフトと変わらないが、集計のルールが普遍的でかつ出力形式も普遍的という点で、定型機能化して、一般にパッケージソフトとして市販されている。

この場合、集計という点では、財務報告に重要なキーレポートである「残高試算表」を作成するが、通例的なアウトプットであればバグは想定できないので、そこから重要な虚偽記載が発生するリスクはあまり想定できない。しかし、間違ったデータを入れると正しい出力にはならないため、むしろ、インプットコントロールが重要である。仕訳を作成して、それを、会計ソフトに入れて、正規のデータとして認証することが、キーコンと考える。

つまり、キーレポートよりも、入力の方が重要なアプリケーションが重要となるのが会計ソフトである。これは、ブラックボックス化しつつも、仕訳形式の「伝票」という存在があり、簿記知識があれば検証できるのも会計ソフトのソフトたる所以であり、それは、もともと、マニュアル統制で検証することをある程度想定しているソフトである。

簿記を知らない人間にとっては、会計ソフトは完全なブラックボックスであるが、簿記を知っている人間にとっては、ブラックボックスではない。この点が、IT専門家と監査人の会計ソフトに対する対峙のスタンスに現れてくると思う。

  • ある程度の信頼性のあるパッケージなら、ブラックボックスだから中身には触れない、ブラックボックスであっても簿記的体系は見る人が見れば自明の構造である、という二つの性質を考えれば、仰るとおり「伝票(取引)承認&インプットの正確性」がキーコンですね。 - なわ (2008年04月09日 15時50分42秒)
  • 多分ですが、優秀な経理マンだと、例えば、ソフトの入れ替えや設定を変更したら、自分が重要だと思った勘定科目については、自分で手で集計したりして、正確に出力できるか検証すると思います。それを文書化して残すという観点がいまままでなかっただけという話もあると思います。 - shibayan (2008年04月10日 20時00分17秒)
  • 経理帳簿というのは集計の積上げ履歴を残す機能が重要だと思えます。仕訳伝票−仕訳帳−総勘定元帳−合計残高試算表−残高試算表・・という具合に、積み上げ計算の履歴が結果から逆に追っていけるというところが、実は「計算の文書化」なんですねぇ。そういう当たり前のことは誰も言わないけど、やはり当たり前だから重要なんです。 - なわ (2008年04月11日 00時01分51秒)
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