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監査人の義務


 キーコンに関する監査人への要求

財務報告上の重要な虚偽表示につながる可能性のある内部統制の重要な不備を内部統制の重要な欠陥として経営者が識別して適正に報告しているかどうかを監査意見の対象とする。

  • (必要条件)

統制の中から「重要な」虚偽表示を防止発見する内部統制(キーコントロール)を識別すること。虚偽表示を防止発見してもそれが重要なものの発見に相対的な貢献が少ない内部統制は捨象してよい。また、重要な虚偽表示を防止発見し得る統制であっても、他の統制によってより確実に防止発見できるものであれば捨象してよい(ないしはキーコントロールの運用が不可能なときの代替的統制として識別することもある)。

  • (十分条件)

識別したキーコントロールが重要な虚偽表示を防止発見するべく適切に運用されているかどうかについての心証を得て、経営者の評価を合理的に裏付けるだけの証拠が得られること。

 監査を行なったといえるためには

つまり、内部統制の有効性に関する経営者の評価を監査するに当たっては、キーコントロールを識別することは必須不可欠の手続となる。

キーコントロールが識別されていなければ、仮に全ての統制を直接監査したとしても、全ての統制の中にキーコントロールが含まれている(つまり重要な虚偽記載が防止発見できるようになっている)とは限らないから、虚偽表示が防止発見される最低限の手続が備わっていることを検証したとは言えないことになる。

この考え方は、基本的には経営者評価においても同様である。

【本文脚注】


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