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会計と情報技術(IT)と業務改善・改革の変更点

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1-6 会計と情報技術(IT)と業務改善・改革
本章では、通信事業者の会計をより効果的に遂行することができる体制としての情報システムや業務の流れについて議論してみます。

昨今、内部統制という用語が流行っていますが、内部統制を単なる「適正な財務報告」のための手続として捉えてしまうと、「安全ばかり追求した飛ばない飛行機」になる可能性があります。会計管理において、数字が適正であることは、あらゆることの前提条件であり、それ自体を目的にすることは本末転倒といわざるを得ません。

本来の内部統制とは、「顧客のための付加価値提供行為」を円滑に進めるための仕組であり、その前提に立った上での、法令遵守や資産保全、適正な財務報告といったサブ目的が達成されるべきものです。つまり、企業の存立基盤である「顧客思考」の遂行が「目的」であり、それ以外は手段に過ぎないのではないかと考えます。だからと言って、ここで「財務報告にかかる内部統制」を軽視してよいということではないのですが・・・・なかなかこのニュアンスを伝えることが難しいのが実務での悩みです。